作業で得た「学び」が、自分で次の改善テーマになって返ってくる
c2 は毎回の作業の終わりに、そのターンで得た学びを一行ずつ書き残す。学びループは、その一行を 人手を介さず 記録 → 改善テーマへの集約 → 次に取り組むお題として登録、までつなぐ仕組みだ。 ふだんは見えないこの輪が、どこで発火し・どう判断され・どこへ帰結するのかを、このページで一枚にまとめている。
発火から帰結までの 6 段
全段とも TRIGGER(何で発火するか)/ 領域 / 出自 / 書込先 の 4 項目で揃えた。該当しない段は「—」。
c2 のターンが 1 つ終わるたびに発火する。そのターンの記録から学びの行だけを取り出し、1 行ずつ形式を検証する。 学びの行は 領域(どんな種類の学びか)と 出自(どこから得た学びか)を必ず添える決まりで、 この 2 つがあらかじめ決めた語彙に一致した行だけが次の段へ進む。語彙から外れた行はその行だけ飛ばし、残りはそのまま記録する。
検証を通った各行を、学びをためておく一覧に 1 行ずつ追記する。同じ学びの二重登録は照合して弾く(重複は登録しない)。 積まれた学びは 未処理の状態で待ち、これが次の段の在庫になる。記録に失敗しても進行中の作業は止めない(失敗は控えめに通知して先へ進む)。
こちらもターン終了ごとに動くが、作業を遅らせないよう裏で実行される。直前に動いたばかりなら一定時間あけて見送り(連続起動を防ぐ)、 通過したら未処理の学びの件数を数える。一定数たまって初めて、学びをテーマにまとめる集約役を起こす。 在庫が空のターンは何もしない——これは異常ではなく、入力(学び)が無いあいだの正常な待機だ。
集約役がまとめた改善テーマを、次に取り組むお題として 1 件登録する。状態は未着手(後段の設計フローが拾える状態)。 自動で生まれたお題にはその旨の印を付けて手動のものと区別し、同じテーマの二重登録は照合して弾く。 ここが「お題が一つ生まれる」瞬間で、ここまで人は一度も介在していない。
お題の登録に使った学びだけを処理済みにする(登録が成功したときだけ)。処理済みの学びは次の判定の対象から外れ、 二度と同じお題の材料にならない。テーマにまとめられなかった弱い学びは未処理のまま残り、在庫として次の判定を待つ。
登録された未着手のお題は、ここから先の設計フロー(お題を論点に分解し、採用を判断し、設計へ起こす流れ)の入口に合流する。 学びループが自動化するのは「お題を生むところ」までで、そこから先の設計判断は人が担う。 どこまでを自動に任せ、どこからを人が決めるか——その境界をはっきり引いているのがこの仕組みの要点だ。
Claude Code 脱却と Gemini へのフォールバック
このページは、Claude Code (c2) が利用できなくなった際、または環境の切り替えが必要になった際に、Gemini (Antigravity) エージェントへスムーズに移行し、既存の規律を維持したまま作業を続行するためのマニュアルです。
1. 概要と切り替え方
切り替えは非常にシンプルです。ターミナルで claude ではなく、Antigravity の CLI ツール (agy 等) を起動するだけです。
$ cd ~/dev/clevique/my-project
$ agy
2. CLAUDE.md と規律(ルール)の自動ブリッジ
Gemini エージェントはワークスペース内の .agents/AGENTS.md をルールの起点として読み込みます。この仕組みによって、既存の CLAUDE.md は無加工のまま Antigravity に継承されます。
~/.claude/.agents/AGENTS.mdに、「既存の CLAUDE.md や各種メタプロンプトを読み込む」ように指示が書かれているため、手動でルールを書き直す必要はありません。- これにより、Mid-execution Judgment Rules (Stop Whitelist / 確認前3テスト) などのメタ運用規律が Gemini 環境でも同等の効力を持って適用されます。
3. 既存スキルの継承 (skills.json)
Claude Code に登録されていた 20 以上のスラッシュコマンド形式のスキル群は、Gemini でもそのまま同じ発話で使えます(個々のスキル一覧は c2 全体像マップの他タブを参照)。
- 仕組み:
~/.claude/.agents/skills.jsonに~/.claude/skills/以下のディレクトリパスが登録されています。 - Gemini 起動時に自動でこの JSON が読み込まれ、各スキルの
SKILL.mdに記述された説明がエージェントのコンテキストに追加されます。 - ユーザーがスラッシュコマンドを発話すれば、Gemini が自動的に該当するスキルを読みに行き、そこに書かれた bash スクリプトや Python 処理を
run_command経由で実行します。
4. サブエージェントの動的生成とチーム編成
c2 では claude -p コマンド等でエージェントを委譲していましたが、Gemini では Antigravity 独自のツール群 (define_subagent, invoke_subagent) を使ってチームを動的に編成します。
- チーム編成スキル: Plan 規模のタスク時に呼び出されるこのスキルによって、論点分解役や計画役といった専用のサブエージェントが動的に
define_subagentされます。 - 登録後、Gemini は
invoke_subagentを使って彼らに非同期でタスクを並列委譲し、結果を受け取ってメインスレッドの処理を進めます。
5. Notion API 連携と秘密情報の保護
外部連携スクリプトも、Gemini 向けに安全かつ自動的に動作するように調整されています。
Zsh フックによる保護 (agy-hooks.zsh)
Gemini エージェントが万が一、ターミナル上で意図せず NOTION_API_KEY を出力・漏洩させようとした場合、~/.zshenv に仕込まれた Zsh レベルのインターセプタ (agy-hooks.zsh) がコマンド実行を物理的にブロックします。
ランタイムの自動検知 (notion_wrapper.py)
Python 側の notion_wrapper.py は、環境変数 (GEMINI_API_KEY や GEMINI_MODEL) の存在から自身が Gemini 環境下で実行されていることを検知し、Claude Code 向けトークンではなく、Gemini 向けの Keychain トークンを自動取得します。これにより既存のスクリプト群は書き換え不要です。
6. 注意事項 (Gotchas)
Gemini は非対話バッチスクリプトの実行時でも独自のターミナルツール (
run_command) を用います。既存の AskUserQuestion などに依存した過度な対話フローは停止する恐れがあるため、ルールやスクリプトは原則として Fail-open(エラー時は警告を出して処理を継続する) 思想で設計・維持してください。
また、ツールの内部名称が Claude Code (Bash, Edit 等) と Antigravity (run_command, write_to_file, replace_file_content 等) で異なりますが、既存の SKILL.md に書かれた "Bash ツールで実行" という指示は、Gemini 側が文脈から run_command へ適切に解釈・変換するため、ほとんどの場合問題になりません。